基本理念

◆「草木の自然の姿を一瓶のなかに表現する」

華道則天門の基本理念は、

‟草木の自然の姿を一瓶のなかに表現する”

このひとことにあります。

 

華道則天門は、自由で格調高い「文人調のいけ花」「自由花」といわれます。

 

開祖 高橋雲曹師の『挿花の主趣』には、

 

「挿花というものは、もともと花好きの人達が山野に出て採取し、客や家族とこれを観て楽しんだところから始まったものであって、こと細かく型にはめ込み、複雑な規則でしばることは本意ではない」といった旨の遺訓があります。

 

これはまさに華道則天門の自由花の本質をあらわしています。

 

いたずらに人工的技巧に走らず、花や木が自然にあるように挿すので、自然を愛する心を養います。

自然に逆らうことなく自然を大切にし、そこに表現される美しさは、人々を感動と安らぎへと導くものになるでしょう。

 

投げ入れ花を主体とし、応用の広いいけ花ですので、公の場面で、家庭の日常で、広くまわりの人たちの心を豊かにする大きな力となります。花を愛でて癒しの時間帯となることを心より願っております。

 

私達は、今後とも代々授かった恩恵を礎として、微力ながら潤いのある社会、かけがえのない人間性を『花』に托して、開祖の精神を絶やすことのないよう継承し、努力してまいります。